ウランバートル住宅事情
   
   居間に洗濯機?

 
家探しは楽しい、はずであった。私はこの週末でさっさと決めてホテルから引っ越したいと思っていた。しかし、連れて行ってもらった最初のアパートの前に立って、家探しはかなり困難であると思い知らされた。灰色で真四角の何の装飾のない古くて、汚いアパートコンクリートの塊がそこにはあった。でもひょっとしたら内部はきれいかも、とかすかな期待で鉄の分厚いドアを押し開けてみる。暗い階段、ごみがあちこちに散らかっている。あーあ。
 その後十数件アパートを見せてもらったが、またまたいろいろな問題が・・・
■階段にべっとり血が付いているところがあった。昨日ここで何があったの?と想像するととても住めない。
■居間に洗濯機が置いてあるアパートがいくつかあった。どこに置くのか尋ねたところ、風呂の浴槽の中に入れるという。その時は冗談だと思っていたが、友人のアパートに行って驚いた。洗濯する時は本当に洗濯機を抱えて浴槽に入れるなければならないのだそうだ。排水溝が無いのである。(彼女は今大家に頼んで排水溝をつけてもらっている。)
■アパートの2階の部屋に入るために踊り場で寝ている男性3人をまたが無ければならなかった。中の部屋はきれいだったが、これでは家に帰るのが怖い。でも、冬の寒い時期は酔っ払いが家の前に寝ているなんてことはよくあることらしい。このアパート、建物全体の入り口に暗証番号の付いた鍵が取り付けられていたが、暗証番号が見破られたのだろうと言う。それも怖い。
■エレベーターが古くて、ドアが閉まった途端真っ暗になるエレベーターがあった。思わず叫んでしまう。それに階のボタンが見えない。肝試しみたい。それに、ドアがすぐに閉まるので、挟まれそうになった。手で開けようとしても強引に閉まるので、乗り降りは俊敏にしなければ痛い目に会う。
■ロシア式のアパートはごみをダストシュートですてるため、アパート中にごみのにおいが充満している。

 でも私はどこかにいいアパートがあるはすだと思った。モンゴルに不動産業は無い(通常口コミで探す)と言われたが、ホテルの分厚いイエローページをめくって1件の不動産屋を見つけた。そこで今の部屋を見つけた。南向きで眺めがいいのが一番、それに大家さん夫婦、大家さんの娘さん一家、韓国人が住んでいるだけで、家族的な感じ。大屋さんが雇った守衛さんが24時間門番をしてくれている。
 ここでも、茶色い水が出たり、トイレが詰まったり、ドアが閉まらなかったり、ということはある。でも、満足している。
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